14 高度な設定
14-1 高度な設定とは
高度な設定画面では、「ファイル書き込み時のオプション」「バックアップ・レプリケーションの初期バックアップ優先設定」「ティアリング用 使用頻度値記録モード設定」を設定できます。
ファイル書き込み時のオプション設定
ファイル書き込み時のオプション設定では、キャッシュに蓄積されたデータをどのタイミングでディスクに書き込むかを設定します。
※このオプション設定はバックエンド処理が対象の為、仮想ドライブ操作に影響はありません。
ライトスルー
ファイルへの書き込みと同時に、必ずキャッシュの内容をディスクへも書き込むため、データが失われる危険性を最小限にします。
ライトバック
ディスクへの書き込みをなるべく控え、ある程度まとまってから書き込むため、バックエンドの処理能力が向上します。ただし、停電や機器の障害により、データの損失や破損が発生する場合があります。
バックアップ・レプリケーションの初期バックアップ優先設定
「初期バックアップ」とは、バックアップやレプリケーション機能を利用開始する(ONにする)前に仮想ドライブに存在していたデータを全てバックアップする動作のことを指します。
既存のデータを優先的にバックアップする場合は、「初期バックアップ優先する」に設定し、新しく書き込まれたものを優先的にバックアップする場合は、「初期バックアップ優先しない」に設定します。
通常は、新しく書き込まれたデータを優先してバックアップできる様に「初期バックアップ優先にしない」で運用してください。
ティアリング用 使用頻度値記録モード設定
ティアリング用 使用頻度値記録モード設定では、ティアリングで使用しているファイルの使用頻度値の更新日時の指定をします。運用初期の移行作業時以外では必ず「通常モード」を使用してください。
通常モード
ファイルに何かしらの処理が行われた日時(現在日時)を用いて使用頻度を算出します。そのため、仮想ドライブにcopyコマンド、robocopyコマンド、及びエクスプローラなどを用いて初期データをコピーして移行する場合、移行直後のファイルは全て同じ使用頻度になる為、更新日時の新しいファイルも速度の遅いストレージに移動する可能性があります。
手動データ移行モード
更新日時を用いて使用頻度を算出します。そのため、更新日時の新しいファイルは速度の早いストレージ、更新日の古いファイルは遅いストレージに配置される様になります。
運用初期の移行作業時以外は、必ず「通常モード」を使用してください。尚、Vマイグレーション、取り込み(ライブマイグレーション)、クイックマイグレーションでは自動的に更新日時を用いて使用頻度を算出するため、「手動移行モード」に変更する必要はありません。「通常モード」のまま実行してください。
Serverサービス起動制御設定
この設定では、VVAULTのサービス起動後にServerサービスが1度だけ起動するように制御ができます。なお、下記のような問題がない場合はOFFにしておくことを推奨します。
・この設定を利用する例
VVAULTでは仮想ドライブマウント時に共有フォルダを有効化するためWindowsのServerサービス(※以下、Serverサービスという)を再起動します。インスタンス1およびインスタンス2をマスターモードで使用している環境では、Serverサービスの起動が重複する場合があり、共有フォルダが正しく認識されないことがあります。 この設定は、VVAULTのサービス起動後にServerサービスが1度だけ起動するようにするものです。
この設定を利用する場合は、下記の点にご注意ください。
この設定を利用する際の注意事項
- ・Serverサービスのスタートアップの種類は無効に設定されます(OFFの場合は自動に設定されます)。
- ・VVAULTのサービス起動後、設定した秒数後にServerサービスを起動します。
- ・Serverサービスに依存しているサービスもServerサービス起動後に起動されます。
- ・既にServerサービスが起動している場合は起動しません。
- ・OS起動時はServerサービスを起動しません。
- ・VVAULTの仮想ドライブマウント時はServerサービスを再起動しません。
- ・Serverサービスの制御はインスタンス1からのみ実行します。インスタンス2を使用する場合は、インスタンス2の起動後にServerサービスが起動するように秒数を調整してください。