7 マスタドライブの設定

7-1 マスタドライブとは

本製品は複数のストレージを仮想的に統合してストレージ・プールを作成し、それを通常のドライブとして利用可能にします。本製品では、この仮想ドライブを「マスタドライブ」と呼称しています。尚、各ストレージをファイルレベルで仮想統合している為、ある構成ストレージで発生した障害が、他の構成ストレージに保存されているデータに影響しません。

ストレージの管理を効率化する機能

ティアリング

本製品のマスタドライブに保存されたデータは、その使用頻度によって最適な構成ストレージに保存されます。例えば、使用頻度の高いデータはSSD等の高速なストレージへ、逆に使用頻度の低いデータはNAS等の低速なストレージへ保存されます。詳しくは、「6-1 ストレージの構成について」の「ティアとティアリングについて」をご覧ください。

分散ドライブ

大規模組織などで多数のユーザーが同時に使用する際、一つの仮想ドライブではアクセスが集中しパフォーマンスが低下する恐れがあります。「分散ドライブ機能」で複数の仮想ドライブを設定し、データへのアクセス経路を分散することで負荷を軽減しパフォーマンスを向上させます。詳しくは「7-6 分散ドライブ機能の稼働と停止」をご覧ください。

ライブマイグレーション

ライブマイグレーションとは、ストレージ機器の新規導入や入れ替えの際に発生するデータの移行作業を、マスタドライブシステムを稼動させたまま行う機能です。本製品でのライブマイグレーションは、構成ストレージ内の既存データを取り込む際や、構成ストレージを取り外す際に実行されます。詳しくは、「23-1 ライブマイグレーションについて」をご覧ください。

ファイルレベルでの統合とバッファサイズ

本製品では、安全性の確保の為にファイルレベルで各ストレージを仮想統合しています。それに伴いバッファ領域を確保する必要があります。ファイルレベルでの仮想統合とバッファ領域についての概要は以下の図をご覧ください。

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