6 構成ストレージの設定
本製品では、複数のストレージを仮想的に統合してストレージ・プールを作成します。そのストレージ・プールを構成する各ストレージのことを「構成ストレージ」と呼称しています。構成ストレージには、NAS/内蔵のハードディスク/USB ストレージ/フラッシュメモリなど、Windows上で接続可能な全てのストレージを指定できることに加え、特定のクラウドサービスを利用することも可能です。
構成ストレージの種類について
構成ストレージには用途に応じて以下の種類があります。
- マスタドライブ用構成ストレージ……マスタドライブを構成するストレージ群
- バックアップ用構成ストレージ……ライブバックアップ先となるストレージ群
- レプリケーション用構成ストレージ……レプリケーション先となるストレージ群
ティアとティアリングについて
本製品では、構成ストレージを「最速」「高速」「中速」「低速」の4種類のティア(階層)に分類して管理する構成となっています。ティアにはそれぞれ優先度が設定されており、ティアリング機能が稼動している環境では、使用頻度の高いデータは「最速」ティアの構成ストレージへ、逆に使用頻度の低いデータは「低速」ティアへ保存されます。構成ストレージを適切に分類することで、ティアリング(ストレージ階層管理)処理が最適化されます。同一ティア内の構成ストレージ間でもティアリング処理は行われますが、効率の良いデータ管理を実現する為に、最低限2種類のティアを使用することを推奨します。
機能の概要については以下の図をご覧ください。
非Windows系NASを使用する際の注意事項
構成ストレージに非Windows系NASを利用する場合、データ保存時にそのNASの制限(文字種や文字列長など)をうけます。
ご利用の環境に合わせて、マスタドライブの設定「ファイルシステムの互換性を維持する」を有効にしてください。
クラウドストレージを使用する際の注意事項
本製品の構成ストレージとしてクラウドストレージを使用する場合、以下の点にご注意ください。
- ・既に設定されているバケット名を別クラウドストレージで使用することはできません。
- ・20MBを超えるデータはダウンロードが完了するまで開くことはできません。
尚、マスタドライブ用の構成ストレージはクラウドストレージのみで運用することができません。最低1台のローカルストレージを構成ストレージとしてご用意ください。また、上記理由により、最後のローカルストレージを取り外す際には、全てのクラウドストレージが取り外されている必要がありますのでご注意ください。
クラウドサービスを使用した場合のデータ量について
クラウドサービスを使用する場合VVAULTでは以下の処理を行うため、実際のデータ量と異なる場合があります。尚、クラウドストレージ内のデータは分割して管理されるため、VVAULTを介さず直接ファイルデータを取り出すことができませんのでご注意ください。
【VVAULTによる処理】
- ・ファイル毎に[メタファイル]を生成
- ・タイムマシーン機能でのバージョン管理によって発生する重複データを排除
【エクスプローラ上での容量表示】
- ・全体容量:ローカルストレージ容量 + クラウドストレージ容量
- ・空き容量:ローカルストレージ空き容量
Amazon S3のストレージクラスについて
Amazon S3では複数のストレージクラスが用意されていますが、弊社では「S3 標準」にて検証を行っています。
これより低パフォーマンスなストレージクラスになると、VVAULTが正常に動作しない可能性があります。
可能な限り「S3 標準」のタイプをご利用ください。